以前にも書きましたが、中華レーザーカッターは付属ソフトが貧弱なので、Corel DRAWに付属のCorel LASERプラグインを使わないと複雑な形状を加工することができません。しかしながら、対応のCorel DRAWは高価なソフトで、X3という古いバージョンを購入して、動くことを紹介しました。
ただ、少なくとも10000円以上必要で、日本語バージョンはまず出てこないものと思われます。また、環境差かもしれませんがWindows7に入れると異常に動作が重いものでした。
無理せずに安く済ます方法はないか・・・と思ってたところ、次のサイトを見つけました。
Laser Draw (LaserDRW) - Inkscape Extension
簡単に言うと、無料のイラストレーター的ソフトウェアのInkscapeを使って、付属のLaserDRW形式のファイルを生成するための機能拡張ソフトウェアです。
まずは上記のサイトからプラグインファイルを落とします。
中身を解凍するとこんな感じです。とくにインストーラーとかはありません。このファイルを適切なフォルダに配置する必要があります。
その場所は、Inkscapeを起動してからSHIFT+CTRL+Pで出てくるWindow>システム>ユーザーエクステンションに記載されています。
上記の場所に対してファイルを移動した後、Inkscapeを再起動します。
名前を付けて保存にLYZの設定が出てくれば準備完了です
動作の確認をしてみましょう。まずはInkscapeに赤い線で形状を作成します。
ちなみに
赤い線はカット
青い線がベクトル彫刻
黒い塗りつぶしがラスター彫刻
になります。
このファイルをLYZ形式で保存します。
LaserDRWで開くとこのようになります。
Inkscapeで初期設定されていたページサイズがそのままワークスペースに引き継がれており、このままでは上手く配置できません。
そこで、Inkscapeの設定を見直します。
SHIFT+CTRL+Dからドキュメントのプロパティを呼び出し、
赤丸部分のプラスをクリックして画面を広げます。
ページサイズを描画全体または・・・・のボタンを押します。
ページサイズがデータに合わせて調整されました。
LaserDRW側の読み込み結果もこの通り変わりました。
この方法を使えば1ステップ作業が増えますが、フリーソフトのみで複雑な形状の作業が行えます。安価なレーザー加工機に高価なソフトを組み合わせる必要はありません。